ポートレート撮影に必要な基本テクニック【初心者向け】

ポートレート撮影に必要な基本テクニック【初心者向け】

ポートレート撮影に初めて興味を持った方でも、最初はどんな技術から学んでいけば良いのかわからない人も多いはず。

この記事では、ポートレート撮影を成功するために必要な、被写体(モデル)への対応方法やライティング、考え方、カメラの扱い方など、基本テクニックを紹介していきます。

モデルをいかに美しく、リアルに、そして鮮明に写すことができるのか、自分の目でしっかり確認してみてください。

ポートレート撮影とは

ポートレート撮影とは

そもそも、ポートレート撮影とはどういったものを指すのでしょうか。

ポートレート(Portrait)とは、直訳で”肖像写真”という意味を持ちます。つまりモデルもカメラマンも一緒に撮影を作っていくイメージです。

一方似たような言葉で、スナップ写真という言葉がありますが、こちらはちょっと違っています。日常の一部をカメラマンが偶然撮った写真のようなイメージになります。

つまり、ポートレート撮影とは、モデルさんとカメラマンの両者の協力なしには完成しないのです。そうなってくると、スナップ写真の撮影よりも、被写体とのコミュニケーション能力は重要になってきますし、撮影するテーマや場所などもしっかり考えて用意しなければなりません。

もちろん連携プレイなのでミスが許されない環境にもなってくるわけです。

ここらへんも踏まえて、実際にポートレート撮影を行っていく上での基本テクニックを見ていきましょう。

基本テクニック① モデルとのコミュニケーション

基本テクニック① モデルとのコミュニケーション

早速ですが、被写体となるモデルさんとのコミュニケーションが上手くいかないと、良い写真も撮れません。基本的にテーマや場所、ポーズや構図決めも全てカメラマンが決めることになります。

当日になってカメラマン側があたふたしていると、モデルさんへ不安は伝わってしまいますし、信頼感も失くなり、次回以降の撮影協力も途絶えてしまう可能性も出てきます。

コーポレート撮影をするということは、モデルさんとカメラマンは共同で写真を作っていく協力者です。

当然モデルさんは、モデルとしてポーズの練習や、撮られ方に関して学んでこられます。ただそこから実際に、写真風景に合ったポーズや立ち位置は、カメラマンであるあなたが指示してあげなければなりません。

この後にも出てくるライティングや写真の構図なども、写真を作り上げていくカメラマンであるあなたが全体を把握しているという前提だからです。

また協力者という部分では、モデルさんとコミュニケーションをしっかり取っておかないと、撮影がスムーズに進まなくなりますし、一番大事になってくる良い表情を引き出すことも難しくなってきます。

基本テクニック② ライティング

基本テクニック② ライティング

写真は光がないと撮れません。ですので、撮影当日のカメラマンの光の選び方は、写真づくりにおいて、とても重要になってきます。

  • どういったテーマで撮りたいのか
  • どんな質の光を求めているのか
  • その光はあるのか
  • なければストロボや他機材で代用可能なのか

といったように、頭の中で完成させたい写真の完成図を想像しながら準備していかなければいけません。

ライティングと一言でいっても、屋内のスタジオでの照明の当て方だったり、屋外での太陽光の動きなどの把握全般を指します。

屋内での撮影は機材を動かすことで光の当て方を工夫することはできますが、屋外になるとさすがに太陽を動かす訳にはいかないので、モデルさんの立ち配置や構図を意識しながら撮影していかなければいけません。

そういった微調整も含めてライティングの知識は重要になってくるのです。

ライティングについてもう少し細かく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。カメラと関わっていく以上、屋内撮影でも屋外撮影でも、避けては通れないジャンルになります。

ポートレート撮影におけるライティングの基本 ポートレート撮影におけるライティングの基本

基本テクニック③ 撮影テーマを決める

基本テクニック③ 撮影テーマを決める

コーポレート撮影に限ったことではありませんが、写真撮影において撮影テーマを決めて写真を撮ることはとても大事です。

このテーマ設定がしっかり定まっていないと、撮影場所やモデル、雰囲気など全体の統一感がない写真になってしまいます。

わかりやすいところで簡単に説明すると、例えば写真の”ボケ”です。

ボケを出すことで、写真のテーマが何を示しているのかはっきりしてきます。人がパスタを食べている写真があったとして、人にフォーカスを当てたくてパスタがぼかすのか、パスタの宣伝をしたくて人をぼかすのか。テーマによって答えは全く違ってきます。

テーマがしっかり定まっていないと、何が言いたいのかわからない写真になってしまいます。

クライアントさん求めているテーマがあるのなら、そのテーマに則ったもので問題ないですが、カメラマンの頭の中のテーマが定まっていないと、せっかく良い場所や良いモデルさんに出会えたとしても、素晴らしい写真には繋がりません。

どんなテーマの写真を撮りたいのか、あらかじめ明確に決めておくことが、ポートレート撮影においてとても大事な準備になってきます。

まとめ

ポートレート撮影は、風景撮影と違い、人と人がいてはじめて成立する撮影です。

コミュニケーションがないと良い写真は出来上がる訳ありませんし、当然ライティングやカメラの技術がなければ良い作品など作れません。

1人で作っていくというイメージよりも、一緒に作っていくという連帯感のある気持ちがとても大事になってきます。

我が物顔でモデルさんに指示をしているカメラマンに、良い写真が撮れるはずもありません。

この記事を読んでいる方にとって、少しでもポートレート撮影上達に役立っていただければ嬉しいです。