セミナーやイベント、社内での行事などで、上司にいきなり写真撮影をお願いされたことってありませんか?
イベントなどのように、人が集まるような場というのは独特な空気感があり、カメラ初心者にとっては、どうやって撮れば良いかわかりませんよね。
そこで今回はイベントや社内行事で使える、プロにも負けない写真の撮り方のコツを紹介していきます。
イベント前に準備しておくこと
イベント事は泣いても笑っても、一度しか行われません。
本番はもちろん大事ですが、撮影前の入念な準備も同じくらい大事です。
準備ができているかできていないかだけで、イベント撮影の成功を左右します。
以下、2点のことはしっかり準備しておきましょう。
イベント主催者との情報共有
当日はどんなスケジュールで進んでいくのかといった、イベント全体の流れをカメラマンも把握しておく必要があります。
参加者の撮影可否の確認も必要です。
社内行事であればそこまで問題ないかもしれませんが、大衆が集まるセミナーやイベントなどでは、メディアに掲載する場合は、事前にしっかり載せて問題ないかの確認も重要です。
写真の構図を考えておく
当日になって行き当たりばったりで撮影をしていると、後々「必要だったベストショットがない」なんて上司に怒られることにもなりかねません。
前日までにどういう構図で撮影するかを決めておきましょう。Web上などに、理想としている撮影角度や表情に近い写真があれば、しっかりと頭に焼き付けてシミュレーションしておくとベストです
イベント写真の撮り方 コツ6選!
さて実際に、当日はどのように撮っていくのか。撮影のコツを覚えておくだけで、初心者カメラマンでも、今より数倍上手に撮れるようになります。
撮影のコツ① 記録枚数はとにかく多く撮る
いきなり拍子抜けしたかもしれませんが、これは本当に大事です。
プロカメラマンならいざ知らず、
今回はいきなりイベントで撮影を任せられた、普段はスマホしか写真撮影の経験がないカメラマン初心者です。
質でプロに叶うはずはありません。だとしたら質で頑張ることもちろんですが、それ以上に質より量です。数打てば当たるではないですが、多く撮影することでベストショットを撮れるシーンは必ずあります。
プロと初心者カメラマンの大きな違いはベストショットの打率です。例えば、初心者カメラマンが100枚撮影してベストショットを10枚撮ることに対して、プロは100枚撮って60枚、70枚のベストショットを撮ることが出来ます。
ここには知識はもちろん、多くの被写体を撮影してきたプロカメラマンの経験値があるので、当たり前といえば当たり前です。どんなにカメラ機能が良くなっているとは言え、そこにはまだ撮影技術の差はあります。
カメラマン初心者にありがちなのが、ベストショットを撮りたいがために慎重になり過ぎてしまい、逆にシャッターチャンスを逃してしまうということ。そもそも初心者なので、慎重にシャッターを押したからといって、良い写真が撮れるとは限りません。昔と違いフィルムではなく、デジタルの時代なので写真枚数を気にする必要もありません。そこは潔くどんどん撮っていきましょう。
もう一つ注意する点としては、撮影中の写真削除はNGです。
以下が理由になります。
- 削除している間にシャッターチャンスを逃す
- PCで編集してみるとよく撮れているということがある
- 慌てて削除して、全削除してしまうというリスクがある
写真の選別はイベントが終わってからゆっくり行いましょう。イベント中の削除作業は百害あって一利無しです。
容量が不安なのであれば、容量が多いSDカードを購入して撮影に望みましょう。
撮影のコツ② 撮る位置を意識する
イベント撮影の際、どこから撮って良いのか最初はわからないかもしれません。講演者が壇上で喋っているのに、最前線で撮影して邪魔にならないか。動き回って講演会の邪魔にならないかなど気になる点は、たくさんあると思います。
気持ちはわかります。
講演会ではカメラマンは黒子の役割です。所以目立ってはいけません。ただ、記録に残すという重大な役割があるのも事実です。
なので、良い写真、良い表情を撮るために場所を移動することも仕事の1つです。ということで、最低限の、足音を立てない、目立たないなどの意識は頭に置き、ベストなアングルでの撮影に徹しましょう。
ではベストなアングルとは、どういった場所になるのでしょうか。下記のアングルを参考にしてみてください。
- 会場の後ろから撮影
- 高い位置から撮影
- 壇上前から撮影
1.会場の後ろから撮影
イベントやセミナーなどの写真は、後ろから撮影されているものが多いと思います。
後ろから撮影することで、
会場全体の盛り上がり具合が
写真で伝わりやすくなるからです。
2.高い位置から撮影
こちらも後ろから撮影するものとあわせて試してみてください。
会場の雰囲気や被写体の表情なども全体的に伝わりやすくなります。
3.壇上前から撮影
ここはもちろんメインの部分となります。壇上にいる登壇者の表情も綺麗に撮れますし、観客・参加者の方の顔もしっかり捉えることが出来ます。
撮影するアングルが違うだけで、また違った表情が垣間見えます。
カメラマンはレンズのズームだけに頼らず、足を使ってひたすら動きベストショットを探すことが使命です。
同じ場所ばかりではベストショットにも限界があります。
撮影のコツ③ 参加者の様子が伝わる写真を撮る
その場の雰囲気を、後々写真で伝えるために大事なことの1つとして、参加者(聴講者)の様子があります。
イベントのテーマによっても変わってきますが、登壇者の一挙手一投足で、見ている参加者はいろいろな顔を見せてくれます。その一瞬の顔を逃さずに写真として残すのが、カメラマンの仕事です。
ほとんど真面目なテーマの内容だったとしても、登壇者は急に冗談を入れてきたり、機材のアクシデント等で笑いが起きたりします。その一瞬にすかさずシャッターを押せるかが勝負になります。
コツとしては、参加者の観察はもちろんですが、登壇者の話す内容にも注意して聴いてみましょう。「これは冗談の流れか」「オチを言いそうだ」なんてタイミングがわかる時があります。数秒前にでもわかれば、あとは構えて待つだけなので注意して話を聴いておくのも得策です。
あとは可能であれば、
事前に、台本のようなもの、もしくは、話の流れを登壇者から共有してもらえれば、ある程度タイミングが把握できるようになります。
後々写真を見返した時、参加者の真面目な顔だったり、笑っている顔が写っているだけで、「ああ、良いイベントの内容だったんだな」という気持ちになりますよ。
撮影のコツ④ 主役(講師・登壇者)を引き立たせる撮り方を目指す
イベントやセミナーなどの主役は何と言っても、登壇者や講師になります。主役は1番引き立てるように撮らないといけません。
ただ、顔を写しておけば良いというわけではありません。写真ではリアルな会場の熱気や空気感は伝わりにくいです。なので、写真でいかに躍動感を出せるか、どう工夫するかが重要になってきます。
手を動かしながら説明している時のジェスチャーや、熱く語って歪んでいる顔、思わずこぼれてしまった笑みなど、シャッターチャンスはたくさんあります。
時折見せる主役の人柄が見られる素顔が撮れた時には、思わず嬉しくなってしまうものです。
そのような一瞬を逃さずに撮っていくことが、イベントの良い記録を残すカメラマンの仕事です。
撮影のコツ⑤ 乾杯、懇親会や歓談タイムの時間も気を抜かない
イベントなどには乾杯シーンや懇親会、歓談タイムなどはつきものです。これらはメインの講演会の隙間時間に行われますが、こういったちょっと一息をつく時こそ、被写体の素の表情を撮れたりします。
イベント中はなかなか硬い表情しか見せなかった登壇者や参加者の方も、歓談タイムではふと笑みを見せてくれたりします。さらにお酒も入ってきて、フレンドリーな部分を見せてくれる可能性も高まってきます。
ちょっと大変かもしれませんが、
カメラマンはこういった隙間時間も良い写真を撮れるように、意識は維持しておきましょう。
撮影のコツ⑥ イベント関係の物も撮っておく
撮影となると人ばかりに意識が向きがちですが、そのイベント時に使ったものを撮影しておくことも非常に大事です。
人は忘れやすい生き物なので、後になって写真を見返した時、当時の思い出の品や、看板、小道具などを見ると、思い出すなんてこともあります。
みなさんにも記憶は定かではないけど、子供の時に遊んでいたおもちゃが、いまだに鮮明に覚えている、なんてことがあるはずです。
撮影するものとしては、イベント会場で配られた記念品や、看板、販売品、受付などの写真でも良いですね。
まとめ
同じイベントは、そうそう何度もあるものではありませんし、カメラマンを任されたのも1つの機会なので、紹介したコツを上手くものにして撮ってもらえればと思います。
最後に、結構盲点ですが、大事なポイントがあるのでご紹介させていただきます。
それは靴です。
靴はものすごい大事です。
長時間の撮影によるキツイ体勢は想像以上に大変です。
私服で問題ない場所であれば、普通にスニーカーが良いのですが、中にはスーツ着用必須の場所もあります。
そんな時に、絶対的にオススメなのがスニーカー仕様の革靴です。
見た目は革靴なのでスーツと合わせても違和感ありません。しかし中身はスニーカーなので、イベント中でも足が痛くありませんし、軽快に動けます。
これは本当にオススメなので、是非試してほしいです。
Amazonでも売っているのでぜひ活用してみてください。
イベントでの初めてのカメラマン任務、がんばってください。