ビオトープ(Biotope)という言葉を聞いたことがありますか?あまり言葉に馴染みのない方も多いと思います。
また知っている方も、”メダカや植物を鉢で育ててる”くらいの認識かと思います。
ただ最近はこのビオトープという言葉も、広く知れ渡ってきました。今回はビオトープとは何か?どんな魅力が詰まっているのか、余すことなく紹介していきたいと思います。
ビオトープとは何か?
ビオトープという言葉は、ギリシャ語で生物(Bio)と場所(Topos)を組み合わせて作られた造語です。
ビオトープとは何かと言うと、動物や植物が安定して生活できるように造られた、小規模な生息空間のことを指します。特に詳しい定義が決まっているわけではありません。生物が住みやすいように環境を整えていくことが主な目的です。
住宅のベランダに、睡蓮鉢で生息環境を作ったり、庭に池を作ったりといった手段を用いることが多いですね。
ビオトープの魅力3つ
何を始めるにしても魅力を感じなければ、やってみようという気になりませんし、当然続けることなんて不可能です。ここではビオトープの魅力をふんだんに紹介していきます。
ビオトープの魅力1.自然を感じられる
ビオトープの魅力の1つは、なんと言っても小さな空間で自然を感じられる点です。小さな空間と言っても、小さいものは苗の鉢や睡蓮鉢、もっとスケールの大きなものになるとベランダや庭一面を使ってビオトープにしてしまうような強者もいます。
都内に在住している方は特に強く感じられるかもしれませんが、日常で自然を感じられる瞬間は少なくなっています。そこでベランダのような小さな空間でも自然を感じられるビオトープが流行りだしているのです。
1つの鉢の中の空間だけで、
自分だけの自然空間を再現できるのは、作る時も楽しいですし、見ているだけでも癒やされます。
ビオトープの魅力2.自分で自然を作ることができる
森や山、海、川など、これらは全て自然が作り出したものです。どれも景色が良いですし、空気が綺麗なので、見ていて気持ちも澄んできますよね。
こんな自然をあなた自身が作ることができます。
どんな形状、大きさの「鉢」にするのか、
どんな「土」の種類を選んで、
どのように敷き詰めていくのか。
その土の上に生息・生育していく水草などの「植物」はどんなものを入れて、またそこで生活する「生物」は何を入れるのか。全てあなたが選んで、あなたが作り上げていきます。
レイアウトもあなた次第なので、見た目もあなたの考え方や育て方次第で美しくしたり、より自然に近いものにすることも可能となります。
自然を0から自分で作るという経験はなかなかできるものではありません。どんな趣味でも、何かを作る際には、材料は出来上がっていて、人工的に造られたものがほとんどでしょう。
ビオトープを作っていく過程で、その初めての体験をすることが可能になります。
自分で作り上げた自然環境を見る瞬間は圧巻ですよ。そしてその環境を成長させていくことも、とても充実した気持ちになります。
ビオトープの魅力3.気軽に開始できる趣味
ビオトープは無趣味な人にもオススメできる趣味です。どんな趣味でも一番の悩みになるのがお金の部分です。
お金をかければかけるだけ、クオリティーの高いものを手に入れられるためしょうがないことなのですが、いまいち趣味を続けることができない悩みの1つだったりしますよね。
そこの部分はビオトープだと、
ほとんど初期投資のみです。多く見積もって1万円もあればスタートできるでしょう。
「生物を育てていくのにお金がかからないの?」と思われるかもしれませんが、その理由は、そもそものビオトープの趣旨が関係してきます。
ビオトープは、人の手を借りずに、生育環境が成立する状態を構築することが、そもそもの根本にあります。つまり目指す最終目標は、自然環境で自立した状態です。
ただ、とは言っても、
いきなり土や植物、生物の環境が整っていないのに野放しにはできません。ですので最低限の初期費用はかかります。
しかし費用のかかるものと言っても、そんなに多くはありません。ビオトープの土台となる鉢や、生物、水草などの植物、土、メンテナンス道具などくらいです。
アクアリウムに興味のある人も、ビオトープはおすすめですよ。アクアリウムこそメンテナンス道具にめちゃくちゃお金がかかりますので、一歩手前の最初の入口として、低コストのビオトープはオススメなんです。
ビオトープで飼える生物
みなさんも気になっていると思いますが、
実際にビオトープで飼える生物はどんなのがいるのかということですよね。
特にルールはありませんが、メジャーな所だと下記のような生物になります。
- メダカ
- エビ
- タニシ
- ドジョウ
- 昆虫
メダカは意外にも、環境に対しての耐性が強い生物ですので、ビオトープを行う方には人気があります。あとは、ビオトープを行っているとコケが発生してくるので、そのコケを掃除してくれるエビ(ミナミヌマエビやヤマトヌマエビ)やタニシが多いですね。上級者になると、ドジョウや昆虫にも挑戦する方もいます。
ここらへんは自分の好みや、育てられる環境に応じてで良いと思います。ただあまり大きくない鉢の中に、何匹もメダカを入れたり、ドジョウを入れても、生物にとってはストレスが溜まって良くありません。
まとめ
ビオトープについて初心者向けに紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。ビオトープは趣味としては、意外にもハードル面は低いのでとてもオススメです。
正しい知識を持って行えば、費用も労力もそこまでかかりませんし、長く続けられる趣味になります。
ホームセンターに行けば、
最近はアクアエリアも多く、店員さんも丁寧に教えてくれますので、気軽に話を聞いてみるのも良いかもしれませんね。