ミナミヌマエビには愛嬌のある見た目だけでなく、コケを食べてくれる水槽のお掃除屋さんとしても人気があります。
そんな飼いやすさ満点のミナミヌマエビを繁殖したいという欲が出てくるアクアリストも多いはずです。
そこで今回はミナミヌマエビを爆発的に繁殖させる方法をご紹介していきたいと思います。
ミナミヌマエビの特徴
ミナミヌマエビは身体が小さく、小柄な小魚でさえにも狙われてしまうほどです。ですので普段は水草などの影に隠れながら生活をしています。
身体の色は半透明で、エサは基本的に何でも食べる雑食性です。有名なところだとコケを食べているイメージが強いかもしれませんが、環境次第では生物や微生物の死骸も食べたりします。
食いだめはできないので、常にエサを探してウロウロしています。
エビでいうと、赤と白が入っているレッドビーシュリンプも人気がありますが、ミナミヌマエビの半透明な身体も、アクアリウムでは他の魚や水草を際立たせてくれるので名脇役なんです。
こういったミナミヌマエビの人気の一つとして、飼いやすさだったり、繁殖のしやすさがあります。ですのでミナミヌマエビの繁殖にチャレンジする方も多いです。
それでは実際に繁殖させていくために、どういった条件が必要で、エサや環境はどんなものが良いのかご紹介していきましょう。
ミナミヌマエビの繁殖に大事な3つのこと
ミナミヌマエビの特徴はなんと言っても、エビの中でも1番の繁殖のしやすさです。ミナミヌマエビは特別なことをしなくても繁殖してしまうような、生命力の強い小エビなんです。
では、そんな繁殖力の高いミナミヌマエビにとっての好条件な繁殖環境は何なのでしょうか。
繁殖のコツ① 水槽の環境を整える
私たち人間が劣悪な環境だと身体を壊してしまうように、ミナミヌマエビにとっても悪い環境は生きていくことで致命的なことです。ミナミヌマエビにとっての世界は水槽の中のみです。その水槽の水質が生死を左右するなんて言っても、全然言い過ぎなことでもないのです。
一番基本的なことですがオスとメスはいますか?同性だけでは当然繁殖なんてしません。オスメスの判別方法ですが、身体が小さいこともあり判別がつきにくいかと思います。目安としては、メスの方が身体は大きく、尻尾の裏にあるヒダが長いのが特徴です。
水温や水質ももちろん重要です。
適温は20度前後と言われています。気をつけてほしいのが、ミナミヌマエビは水質に敏感な生物なので、安定していない場所だと繁殖どころか、最悪死に至ることも多くあります。
また春から夏が繁殖期ですが、冬でも水温を適温の20度前後に調整できれば繁殖の可能性もあります。
ミナミヌマエビの外敵がいない環境にするのも大事なことです。安心して産卵できる環境が大事なのは生物全てにおいて言えますよね。
繁殖のコツ② 稚エビに優しい環境を用意
稚エビのサイズは本当に小さく、メダカのような小魚でも捕食できてしまうほどです。そのため稚エビが隠れられるような水草のある環境が必須条件となってきます。
母エビは一度に100個程度の卵を産むので量は多いですが、無事その中から生き残った稚エビが誕生することになります。基本的には生まれた後の稚エビは、隔離して別の水槽に移してあげるのがベストでしょう。
ただエアレーションは稚エビの水槽にはやめておきましょう。フィルターに吸い込まれる危険性があるのでおすすめできません。酸素の供給は水草を育てることで改善できるので、水草も一緒に共生させてみましょう。
繁殖のコツ③ エサの調整が大事
ミナミヌマエビにエサを与えることは、繁殖はもちろん、エビの成長促進にも効果的です。ただだからといってエサのあげ過ぎは排泄物や食べ残しの増加に繋がり、ゆくゆくは水質が悪化していきます。
冒頭でも述べたとおり、ミナミヌマエビは雑食性なので、基本的に何でも食べます。ビオトープのような自然に任せる環境でエビを育てれば、コケや水草が自生していき、人間がわざわざエサを与えなくても知らず知らずと繁殖していたなんてこともよく聞く話です。
そんな環境でもない限り、人工的な綺麗さがウリのアクアリウムでは、勝手にエサを食べて勝手に成長・繁殖というのは難しいです。ですので赤虫のような動物性のエサは、水質が悪化しやすくなるため、頻繁にあげることは控えたほうが良いでしょう。
まとめ
一言にエビといっても多種多様なエビがいます。ミナミヌマエビは、その中のほんの一握りです。
ただ育てやすさや繁殖では初心者でも手の出しやすいエビです。
アクアリウムやビオトープを始めてみたいという人には、とてもおすすめな生体です。
しっかり世話をしてようやく産卵して、生まれてきた稚エビを見たときの感動もたまりません。
ミナミヌマエビの繁殖、ぜひ挑戦してみてください。