頭の回転が速い人や賢い人の特徴として、「抽象化」と「具体化」を習慣化していることが挙げられます。
頭の良い人は潜在的なものだと考えている人も多いと思いますが、考える習慣を変えてみるだけで、劇的な変化が待っています。
今回はそんな抽象化と具体化を上達させる方法を紹介していきます。
抽象化と具体化
まずは抽象化と具体化という言葉の意味について紹介していきます。
抽象化をわかりやすく言ってしまうと、あるテーマを一言(一文)で表したものです。
結構説明を端折ってしまっていますが、簡単に説明するとこれが一番わかりやすいかと思います。
ちなみに難しい感じで説明すると、Wikipediaでは以下のように説明しています。
抽象化(ちゅうしょうか、英: Abstraction、独: Abstraktion)とは、思考における手法のひとつで、対象から注目すべき要素を重点的に抜き出して他は無視する方法である。
Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%BD%E8%B1%A1%E5%8C%96
例えば、「ペン」という単語を抽象化するのなら、「文房具」や「書く道具」という表現になります。
次に具体化ですが、具体化は抽象化よりも想像しやすいかと思います。
具体化とは、抽象的な曖昧になっている表現を詳細に形とすることです。
先程の例の逆になります。
「書く道具」という抽象的な言葉を、「ペン」もしくは「ゼブラのサラサというボールペン」という言葉に具体化する感じになります。
抽象化と具体化の意味について理解できたところで、実際にそれぞれのトレーニング方法について説明してきます。
抽象化と具体化のトレーニング方法
抽象化と具体化に慣れてくると、頭の賢い大人になれると同時に、以下のような様々なメリットも得られます。
- 説明力が上達する
- 問題の解決能力が上がる
- ロジカルシンキング(論理的思考力)が身につく
- アイディアや発想力がつく
抽象化と具体化のスキルを身につけることで、まさに一石二鳥にも三鳥にもなるのです。
それでは具体的なトレーニング方法を見ていきましょう。
①鳥の目と虫の目
よく名言として多用される「鳥の目」「虫の目」という言葉があります。
虫が小さく細かい物事を観察できる力があるように、狭い範囲を深く読み取る力が必要だという意味と、鳥のように高いところから物事を見ることができる力が必要という例えです。
抽象化と具体化にも、この鳥の目と虫の目に通じるものがあります。
鳥の目のように全体像を把握できるような力が抽象化する上で必要ですし、虫の目のように細かい物事を深く知る力も具体化していく上で必要となってきます。
日常から、こういった鳥の目と虫の目の視点を意識しておくことで、抽象化と具体化のトレーニングになります。
観察する際は両方の目で見る習慣をつけましょう。
②理由を言語化して書き出す
あなたにも好きな事や嫌いな事はあると思います。ただなぜ好きなのか、なぜ嫌いなのかという理由を言語化したことはありますか?
普段あまり意識していない自分の好きな事や嫌いなことを言語化して書き出してみることで、抽象化から具体化のトレーニングになります。
また自分のことを深く知っていくという意味では、自己分析にも繋がるので、新たな自分の一面を知ることにもなり、自分発見にも役立ちます。
例えば、「自分は泳ぐことが嫌いだ」と今まで思っていたとしたら、なぜ嫌いなのか理由を考えて書き出してみます。「水が怖い」「過去に溺れたトラウマがある」「水着が苦手」などたくさん出てくると思います。最初は箇条書きで問題ないです。ノートにでもどんどん書き出してみましょう。そうすることで自分がどういったことが理由で嫌いだったのかという具体化した理由がわかってきます。
こういった好き嫌いの理由が明確化されてくると、自分の中で確信が生まれてきます。自分がこういう人間でこういう考え方を持った性格なのだと。
③あらすじや書評を書く
漫画や小説などの書籍や、映画やドラマなどのメディアを、自分が読んだり観た情報をあらすじや書評としてまとめることが、抽象化トレーニングにとても有効です。
あらすじや書評を作成する際、要約することが重要となってきます。そしてこの要約をするということが抽象化するという事にもなります。あらすじや書評を書くことで、自分の考えをまとめて、先程述べたように言語化することで抽象化のトレーニングになるという仕組みです。
自分の伝えたいことと、なぜそう伝えたいのかという理由も考えて書くことで、より抽象化する力をつけていくことができます。
まとめ
格好いい大人のイメージとしては、考え方の他にも外見部分もあるかと思います。
服装や体型などの外見はお金をかければ、なんとかなるものだと考えています。ただ知識や考え方に関しては、それだけでは難しいと思います。
今回紹介したようなトレーニングや習慣付けが必要ですし、根気も必要になってくるかと思います。
努力一日にしてあらずなので、ぜひ今日から習慣化していってみてはいかがでしょうか。