これからポートレート撮影に挑戦される方の1番の悩みのタネはポートレート撮影の流れではないでしょうか。どんな風にモデルさんを探して、価格設定はどうするのか、撮影日までの準備や撮影当日の流れなどなど悩みは尽きません。
今回はそんなポートレートに初挑戦のカメラ初心者の方に向けて、わかりやすくポートレートの流れについて紹介していきます。
ポートレート撮影の流れ
では、実際にポートレート撮影はどんな流れ、順序で進んでいくのか大まかに見ていきましょう。
- モデルさん探し
- モデルさんとの交渉
- 撮影前の準備
- 撮影当日
- 撮影後
実際は準備までに一番時間をかけるイメージです。撮影前までの準備を抜かりなく行うのは鉄則です。
では、順を追って説明していきます。
流れ1.モデルさん探し
何はともあれ、まずはモデルさんを探すことから始まるとは思いますが、いかんせんモデルさんを探すのが大変でハードルを高く感じている初心者の方も多いかと思います。
そんな方は知人からお願いしてみましょう。いきなり初対面の女性と二人きりということに緊張する方もいますし、ましてやポートレート撮影が初めてになるので、機材や構図、モデルさんとのやり取りなどを考えれば、当日あたふたしてしまう可能性も高くなります。
話慣れている友人や彼女、家族などでも良いでしょう。そこで慣れてきたら実際にモデルさんを探していきましょう。
モデルさんを探すのにもやり方がありまして、無償で撮影を行いたいのなら街での声かけやSNSなどで探す方法などがあります。有償でOKなら撮影会やイベントに参加するなどの方法もあります。
モデルさん探しについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
流れ2.モデルさんとの交渉
モデルさんとの交渉はしっかりしておきましょう。信頼関係に繋がってきます。イベントや撮影会などのケースは元々料金が決まっていることが多いので、料金交渉という意味ではそんなに考える必要はないでしょう。
ただ個人とのやり取りになると、料金交渉はしっかり行っておきましょう。安く交渉しようという意味ではなく、「今回の撮影費は●●円でお願いします」という約束をしっかりしておくことが大切です。そういったセンシティブな約束は口頭ではなく、メッセージやメールなどに残しておくことをおすすめします。撮影後のトラブルに繋がりかねません。
また料金以外でも、記事の後半にも話すマナー的な部分にも繋がってきますが、決まり事はしっかり守る必要があります。基本的にモデルさんが嫌がることはしないというのは大前提です。
どういった撮影をしたいのか、どんな服を着てほしいのか、あなたの撮りたいシチュエーションをモデルさんにしっかり説明しましょう。写真はモデルさんとカメラマンで作る共同作品です。
完成図を共有しておくことは、写真の出来にも影響してきます。
流れ3.撮影前の準備
冒頭でも述べましたが、撮影前の準備は一番時間がかかります。これまで紹介したモデルさん探しから交渉を行い、他にも機材やロケハン、モデルさんとのコミュニケーションなどの準備があります。
機材の準備は基本で、当日機材を忘れてしまったなんてことがあれば、その日一日パーなんてこともありますので注意が必要です。
またロケハンも事前に現地の情報がわかっていないと焦ってしまうのはカメラマンであるあなたです。それを見てモデルさんも焦り、信用度が下がってしまうこともありますので注意が必要です。
あとはモデルさんとのコミュニケーションです。ポートレート撮影を行う上で必要不可欠な存在なので、モデルさんのことを知っておくことはとても大事なことです。SNSや当日までのやり取りでできる限りの情報は把握し、当日の撮影は円滑に進められるようにしておきましょう。
撮影前の準備でもっと詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
流れ4.撮影当日
ここまで撮影前日までの流れを説明してきましたが、それではいざ本番ということで、どういった流れで進めていくのか紹介していきます。
モデルさん個人との撮影で有償の場合は、まず料金を渡してしまいましょう。モデルさん側からお金の話はしにくいですし、最初に渡しておくとモデルさん側も安心して撮影に望めます。初対面のモデルさんであれば信頼度がそこまで高くないのでなおさらです。
あとは機材やロケハンなどの準備がしっかりできていれば、当日はモデルさんとのコミュニケーションや撮りたい写真の構図に集中できる環境にあるはずです。思いっきり楽しみましょう。カメラマンが楽しむことはモデルさんにも伝染していくことなのでとても大切なことです。
準備の段階である程度、どんなシチュエーションでどういった写真を撮りたいか頭の中にあるはずです。あとは当日の環境に合わせて、モデルさんのポージングや場所、構図、ライティングなどの微調整を行っていく流れになります。
ここで重要になるのがモデルさんへの指示です。そして指示がうまくいけば自分の思い描いていた構図にも近づいていきます。いくらこんな写真を撮りたいと言っても、あくまで空想上のものなので、モデルさんの中で具体化はされていません。
撮影当日はモデルさんにもわかるように、具体的なポージングの指示が大切になってきます。手は後ろに回してほしいのか、脚は交差してほしいのか、目線はこっちへ向けてほしいのか、などなど指示しないといけないことをわかりやすく教えてあげることでモデルさんも撮影しやすくなります。
あとはモデルさんとのコミュニケーションのみです。モデルさんの良い笑顔が撮れるように、撮影中も会話は必須です。機材の設定に夢中になりすぎず、あくまでモデルさんファーストで行動してみましょう。
モデルさんとのコミュニケーションについての記事も、また別で紹介させていただきます。
流れ5.撮影後
ポートレート撮影は撮って終わりにはなりません。撮影後の関係性をおろそかにすると、最初の高いハードルでもあったモデルさん探しにも影響してきます。
撮影が終わった後のアフターフォローをしっかりするだけで、モデルさん側も「またこの人と一緒に撮影したいな」と思ってもらうことができます。
撮影後は「とても楽しかった」「良い写真が撮れた」などと感謝の気持ちを伝えておきましょう。モデルさんからすると何も言われないと、実際に撮りたい撮影が撮れたのか心配になります。
またデータをモデルさんに渡すのであれば、いつまでに渡すなどの話もしておくと嬉しいかもしれませんね。こういった細かい関係値を積み重ねていくことで、次回の撮影にも繋がっていきます。
まとめ
初めてのポートレート撮影で緊張してしまうのは当たり前です。ただカメラマンの緊張はモデルさんにも伝わってしまうので、できる限りプロ意識を持って先導していくイメージを持つことが大切です。
心配であるならとにかく準備を怠らないこと。あとは本番任せです。そうやって経験していくうちにポートレート撮影の現場にも慣れていき、技術も身についていきます。