「増量期」「バルクアップ」
筋トレを行っていると一度は耳にしたり、知っていても「体重を増やすこと」程度の知識の方も多いと思います。
今回はそんな筋トレ初心者のために、増量期(バルクアップ)の意味ややり方、食事方法やカロリー制限、またあなたに増量期は必要なのかどうかもわかりやすく解説していければと思います。
増量期【バルクアップ】とは
まず、増量期とバルクアップはイコールです。増量期を英語にしたのがバルクアップ(bulk up)です。
筋トレにおいて増量期は筋肉量と体重を増やしていく期間のことを指します。言い換えれば、体重を増やすことで筋肉をつけやすくする期間でもあります。
その仕組みとしては、炭水化物やタンパク質を中心とした食事をすることで、常にエネルギーを補給している状態にします。そうすることで筋肉が付きやすい状態になっていくということです。
増量期の反対として減量期があります。増量期と減量期の2つに分けてわざわざ行う理由はご存知でしょうか。
増量期の目的は筋肥大(筋肉が大きくなる)が大きな目的ということは説明しました。減量期はそこから余分な脂肪を落としていく作業期間を指します。
筋肥大と脂肪を落とすやり方は違ってくるので、一緒に行うのはとても効率が悪いため、増量期と減量期は分けて行うことが望ましいです。
増量期のやり方
増量期において必要になってくるのは次の2つのみです。
- 食事のコントロール
- 筋トレのやり方
やり方を間違えると、筋肥大どころか肥満体型にもなりかねませんのでこの後のやり方を十分に理解して増量を行ってください。
増量期ポイント1.食事のコントロール
増量期における食事のコントロールはとても重要です。ただ単に食べれば良いという訳ではなく、間違った食事をすれば理想の筋肉どころか肥満体型にもなりかねません。
食事のコントロールにおいて、注意すべきポイントは以下の通りです。
- カロリー計算
- 三大栄養素を意識
- 食事回数
カロリー計算
筋肉を増量していく上での最低条件は「消費カロリー<摂取カロリー」です。そうなるとカロリー計算は必須です。
自分がどれだけの栄養やカロリーを摂取したのかは、増量期を成功させる上で避けては通れないことになります。
食事量としては、毎日普段の摂取カロリーに+500〜1000kcal前後が望ましいです。そして常にオーバーカロリー(消費カロリー<摂取カロリー)の状態をキープします。
最近はカロリー計算を簡単にできるアプリも多く出ているので、アプリの利用をオススメします。
紙へのメモでも問題ありませんが、継続することが最重要なので、とにかく簡単に入力できてカロリーもデータで視覚的にわかる方がストレスを感じません。
kuromaruはカロミルというアプリを使っているので、興味があれば使ってみてください。グラフで摂取カロリーを可視化してくれるので、モチベーションにも繋がるのでオススメです。
三大栄養素を意識
カロリーを計算する中でも摂取する栄養もしっかり意識しないといけません。特に三大栄養素の摂取量やバランスには注意しましょう。
三大栄養素について、もっとわかりやすく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
三大栄養素は
- タンパク質(Protein)
- 脂質(Fat)
- 炭水化物(Carbohydrate)
の3つを指します。
これら3つの三大栄養素(PFC)をバランス良く摂取することが、増量期中の食事コントロールにとって、とても大事になってきます。
一見筋肉を構成するタンパク質だけが大事だと思っている方も多いかもしれませんが、炭水化物や脂質はタンパク質を筋肉に変えるためのエネルギーとなるので、同じくらい重要な栄養素なのです。
摂取するバランスとしては、筋肉の増量が目的なら【P:F:C=3:2:5】がオススメです。
ただしっかり栄養やカロリーを考えた食事をしていても、日常の食事では補いきれない場合があります。そんな時は栄養補助食品であるプロテインやサプリメントを摂取しましょう。
プロテインはコストパフォーマンスが高く、安く買えて手軽にタンパク質を素早く摂取できるのでとても重宝します。
ちなみに体が一度に吸収できるタンパク質の量は【除脂肪体重の0.7倍】と言われています。
体重:63kg
体脂肪率:18%
上記の例だと、
体重63kg×体脂肪率0.18=体脂肪11.3kg
体重63kgー体脂肪11.3kg=除脂肪体重51.7kg
除脂肪体重51.7kg×0.7=一度に吸収可能タンパク質量36.19gとなります。
タンパク質を摂取するタイミングはなるべく分散するように気をつけましょう。
食事回数
増量期はカロリーを稼ぐことが大前提です。
そのため1食の食事量を増やす人が多いですが、人には一度に食べられる量の限界があります。
また1日3回の食事だと空腹状態になりやすいため、筋肉の合成よりも筋肉の分解が進んでしまいます。
ですので1食の摂取カロリーを少し減らし、その代わりに1日の食事回数を増やすことで、より効率的に摂取カロリーを稼ぐことができますし、合成時間を増やすことにも繋がります。
さらに、食事回数を増やすことで血中アミノ酸濃度が高まるので、タンパク質が刺激されて筋肉を大きくする役割も果たしてくれます。
増量期ポイント2.筋トレのやり方
増量期の筋トレには、強負荷のトレーニングを意識して行いましょう。
また増量期の目的はあくまで体全体の筋肉量を多くすることなので、筋肉の大きな部位を集中的にトレーニングしていきましょう。
また筋肉を成長させるためには筋トレも大事ですが、しっかり休養させて筋肉を超回復させることも大事になってきます。
筋肉の成長は筋トレ時ではありません。トレーニングで筋繊維の一部が破断され、その後栄養摂取や休養により、筋肉が修復されて筋肉が太くなり、結果筋肉が大きくなっていくのです。
増量期で摂取カロリーが高いからといって、休みも取らず筋トレばかりしていると筋肉が成長するタイミングを逃してしまうので、トレーニングと休養のメリハリはつけましょう。
自分に増量期は必要?
一見、ボディビルダーのような専門的な人しか関連性が無いように思われる増量期ですが、ここまで読んだ人にはもうおわかりかと思います。
既に脂肪や筋肉がある程度付いている人には、増量期をわざわざ設ける必要はありません。
痩せ型体質で体脂肪率が低い人は、エネルギー源が不足している可能性が高いので増量期は必要と言えるでしょう。
あとは短期間で筋肉をつけたい人にも増量期は必要です。ただ相応の食事量(摂取カロリー)と運動(消化カロリー)も必要になってきます。
ただ増量期の注意点として増量期を短期間で終わらせようとしないことです。急激に体重を増やそうとすると脂肪がつきやすくなるので、せっかく体重が増えても、脂肪が多く付いてしまったということになりかねません。
増量の基準としては、3ヶ月で体重10%の増量が良いでしょう。体重が63kgであれば、3ヶ月で6.3kg、1ヶ月で2.1kgの増量が望ましいですね。
減量期に入るタイミングは増量期が終わった後になります。体脂肪率を基準で考えると、15〜20%まで増えたら切り替えても良いでしょう。
ここに関しては完全に好みです。自分が何%の体脂肪率の体型で我慢できるかという点ですね。
減量期の期間としては増量期の倍の期間を設けるのがセオリーとなります。
まとめ
筋トレの増量期についてここまで紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
増量期を正しく行っていくには、食事や筋トレのやり方について正しい知識を持っておく必要があります。
筋トレにしてもダイエットにしても、間違った知識で実践すると、真逆の結果になることも全然ありえますからね。
効率的に筋肉をつけて理想の体にしていきたいのであれば、筋肉に対する知識は勉強しておいて損はないでしょう。
この記事を読む前よりも
少しでも筋トレに対する知識のアップデートができていると嬉しいです。
ではまた。