脂漏性皮膚炎とは?顔や頭皮のかゆみはなぜ起きるのか

このページを読んでいるあなたは、顔や頭皮のかゆみでイライラする日が続いているのではないでしょうか。

他にもフケや髪のニオイがキツかったりと、嫌な症状で悩んでいる方も多いかと思います。

そんな方は脂漏性皮膚炎の可能性があります。脂漏性皮膚炎はどういった症状で何が原因で顔や頭皮にかゆみが起きるのか、わかりやすく解説していきます。

脂漏性皮膚炎とは

脂漏性皮膚炎とは頭皮や顔などの皮脂の分泌が多いところにできる慢性の皮膚炎のことを指します。頭皮や顔の他にも、胸や背中、股やわきの下など、毛の生えている部位にも起こる皮膚炎・湿疹となります。

年代としては【3ヶ月未満の乳児】や【20〜60歳代】の方が多く、女性よりも男性の方が多く発症する病気です。

症状の特徴としては、皮膚が赤くなり、かゆみは人によって度合いが変わってきます。また頭皮に発症した場合は、フケの量が増え、洗髪後でもすぐにフケが出てしまうといった症状も起きます。

関係性はまだ明らかになっていませんが脂漏性皮膚炎は、脱毛症状を併発するケースも多いです。特に男性は、女性のように女性ホルモンが多くないので、より脱毛症状が強いと言えます。

脂漏性皮膚炎の原因とかゆみの原因

では実際に脂漏性皮膚炎は、どういったことが原因で発症し、かゆみや赤み、フケなどの症状が出てくるのでしょうか。

脂漏性皮膚炎の原因としては、ホルモンバランスの乱れやビタミン代謝の異常、遺伝、ストレス、環境的要因など様々なものが考えられていましたが、未だに原因がはっきりとしていない病気でもあります。

ただ最近の研究では、皮脂を好むマラセチアというカビの一種(真菌)が脂漏性皮膚炎に深く関与していると言われています。

カビと言ってもマラセチアは、脂漏性皮膚炎ではない人にも付いている常在菌です。普段は特に害はないのですが、皮脂や汗の分泌が増えることで、それらの成分をエサにして急激に増加していく菌です。

また以下に該当する方は、脂漏性皮膚炎に発症する可能性が高い傾向にあるようです。

  • エイズを発症している
  • 臓器移植後に免疫抑制剤を使用している
  • アルコール性膵炎を患っている
  • 一部の悪性腫瘍に罹患している

その他、因果関係の詳細は明らかになっていませんが、パーキンソン病やうつ病なども、脂漏性皮膚炎のリスクとされています。

参照URL:https://medicalnote.jp/diseases/脂漏性皮膚炎

またかゆみの原因についてですが、症状が出るタイミングとしては、辛いものや油分、糖質を過剰に摂取するようなタイミングで症状がよく出てくるようです。

このかゆみは多い人は一日になんども症状が出てきます。ただここでかきむしってしまうと、肌表面に目に見えない傷が付いてしまいます。そうなると洗顔時や化粧するときなどに肌がしみたり痛痒いといった症状も出てきてしまいます。

かゆみを我慢するのもストレスがたまりますが、日頃から刺激物や油分糖質などの食生活を気にしながら、できるだけ根気よく我慢することが大切です。

脂漏性皮膚炎の治し方

では、実際に脂漏性皮膚炎はどのように治していくのでしょうか。脂漏性皮膚炎は一般的に完治する疾患だと言われています。ただ、慢性化しやすいためなかなか完治までに時間を要することがあるのも事実です。

根気よく脂漏性皮膚炎と向き合って、治療に専念していく気持ちが必要です。

治し方としては以下のような治療方法があります。

  • マラセチア菌の繁殖抑制
  • 薬物療法
  • 糖質制限

マラセチア菌は様々な要因で繁殖します。刺激が強い辛い食べ物や油分や糖分を多く含む食べ物、睡眠不足にお酒の摂取、また肌に触れる衣類やストレスなど様々な要因が重なって異常繁殖していくのです。

このマラセチア菌の繁殖を抑制するためには、日常の食生活や規則的な生活を心掛けることが根本的に大切になってきます。

ステロイド外用剤や抗真菌薬などの薬物療法を行っても、上記のような根本的な生活スタイルが治っていないと慢性化する原因となりますし、治っては発症しての繰り返しとなってしまいます。なので何度も言うように脂漏性皮膚炎は根気のいるメンタルが必要になってきます。

最後の糖質制限については、僕の体験談的なものなので医学的な根拠はありませんが、効果があったので、興味がある方は以下の記事を参考にしてみてください。

脂漏性皮膚炎を完治するために糖質制限を実践してみた 脂漏性皮膚炎を完治するために糖質制限を実践してみた

まとめ

脂漏性皮膚炎は、症状自体が他の皮膚炎であるアレルギー性皮膚炎や、刺激性皮膚炎に似ていることから、気付かない人も多いようです。

炎症によるかゆみや顔の赤らみが消えない人は、一度病院で診察してみるのもいいでしょう。カビという特性上、慢性化したり再発したりするので、早めの対処が必要となってきます。

その他にも、まずは生活習慣や食事などのできることから直していきましょう。