減量期に筋肉を落とさないで脂肪を落とす方法【筋トレや食事】

減量期に筋肉を落とさないで脂肪を落とす方法【筋トレや食事】

理想の筋肉質な身体を目指している方で、減量期に「脂肪を落としたい。ただ筋肉は落としたくない。」という悩みを抱えている方は多いと思います。

筋肉と脂肪は全く別のものなので、減量の本質を理解せずに、間違ったやり方で食事や筋トレをしてしまうと逆効果になってしまいます。

最悪の場合、減量できたけど筋肉も一緒に大幅に落ちてしまったなんてことにもなりかねません。

今回の記事では、減量を行う上で、脂肪は落とし、筋肉はできる限り落とさない(増やしたい)方法について、食事や筋トレのやり方を交えて紹介していきます。

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減量期の前提知識【最初に知っておくべきこと】

減量期の前提知識【最初に知っておくべきこと】

減量期のやり方に入る前に知っておくべき前提知識があります。

以下の3つをしっかり頭に入れておきましょう。

  1. 減量期に入るタイミング
  2. 脂肪が減る ≠ 筋肉が増える
  3. アンダーカロリーが大原則

1.減量期に入るタイミング

減量期に入るタイミング

まずは減量期に入るタイミングです。減量期に入るタイミングに迷ってしまう方も多いと思います。

減量期に入るタイミングとしては、

◎太ってきたと感じたとき

◎体脂肪率が15%以上のとき

が適しています。
なぜそのタイミングかというと筋肥大しにくくなるからです。

この記事を読んでいる方は筋肉をつけることが目標だと思いますので、筋肥大がしにくくなるのは致命的かと思います。

上記のように太ってきたり体脂肪率が高くなってしまうことで、インスリンの感受性が低下して筋肥大が難しくなり、脂肪もつきやすくなってしまうのです。

ですので、太ってきたと感じたタイミングで、減量期に入るのが望ましいでしょう。

まだガリガリの状態という場合は、増量期から入ることをオススメします。よかったら以下の記事も参考にしてみてください。

【筋トレ】増量期(バルクアップ)のやり方について徹底解説【初心者でもわかる】 【筋トレ】増量期(バルクアップ)のやり方について徹底解説【初心者でもわかる】

2.脂肪が減る≠筋肉が増える

脂肪が減る≠筋肉が増える

よくある勘違いで、脂肪が筋肉に変わっていくという認識の方がいますが、脂肪と筋肉は別物です。

脂肪が筋肉に変わっていくということはありません。

脂肪は身体全体で繋がっているので、狙った箇所を部分的に減らすということができません。(もちろん、体質によってどこの部位の脂肪が落ちやすいというのはあります。)

一方筋肉は部位によってしっかり分かれているので、部分的に筋肥大を行うことが可能となるのです。

ですので、減量期で食事制限や筋トレを考える上で、「筋肉をつけること」と「脂肪を減らす」ことは別問題として考えるようにしましょう。

3.アンダーカロリーが大原則

アンダーカロリーが大原則

減量期において、アンダーカロリーの原則は必ず覚えておきましょう。

どんな減量方法を行うにしても、大原則として「摂取カロリーよりも消費カロリーが上回っている(アンダーカロリー)」ことが大前提です。

そのためにも日々のカロリー計算は減量期の勝敗をしっかり分けるので、必ず記録しておくようにしましょう。

カロリーを制すれば減量も制することができます。

カロミルというアプリがカロリー管理が見やすく、動作も使いやすくてオススメです。

減量期の基本的な知識をつけた所で、実際に減量期のやり方について説明していきましょう。

減量期のやり方【食事と筋トレ】

減量期のやり方として「食事」と「筋トレ」の2つに分けて説明していきます。

減量中の食事の摂り方

減量中の食事の摂り方

減量期の食事は、高タンパク低脂質の食事が基本です。

脂質は減らしながらも、良質な脂質の摂取がオススメです。普段使っているサラダ油からオリーブオイルやココナッツオイルに変えてみるのも良いでしょう。

主な減量期の食事メニューを簡単に紹介します。

  • 鶏の胸肉
  • 焼き鳥(味の濃くないもの)
  • サラダチキン
  • ブロッコリー
  • お蕎麦
  • ギリシャヨーグルト
  • 豆腐製品
  • ちくわ、笹かま

中でも、肉類魚類、お蕎麦、ブロッコリー、ヨーグルトなどは低GI食材と呼ばれていて、低GIの食材を食べることで、効率的に脂肪を落とすことができます。

食事のタイミングとしては、増量期同様、食事回数を増やすこと(5,6回以上)をオススメします。

食事の回数を増やすメリットとしては、

  • カロリーの調整が容易になる
  • 空腹状態を避けられる
  • 空腹時の一気食いだとインスリンが分泌されやすく、脂肪を溜め込んでしまうための防止

食事内容は高タンパク低脂質が前提なので、なかなか食事を摂ることができない人はプロテイン(タンパク質)でも補いましょう。

あとは、減量中に一番気がかりなのが筋分解ですよね。そういった方は、筋分解のリスク軽減に、以下のサプリメントの摂取もオススメです。

  • EAA
  • グルタミン
  • ホスファチジルセリン

EAAは筋分解の抑制に加え、筋肥大効果、そして疲労の軽減なども研究で実証されています。

少し価格が高いデメリットはありますが、摂取しておいて損はないサプリメントです。9つのアミノ酸を含んでいるものを購入するようにしましょう。

EAAについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。

【EAAはいらない?】筋トレ初心者が知っておくべきEAAの効果 【EAAはいらない?】筋トレ初心者が知っておくべきEAAの効果

摂取するタイミングとしては、起床時や筋トレ前・筋トレ中がオススメです。

自分は起床時に白湯に20gのEAAを混ぜて飲んでいます。但し、沸騰直後の100度などの高温の場合、アミノ酸が破壊される可能性があるので、40,50度程度に冷ましてから混ぜるようにしましょう。

またEAAに含まれるフェニルアラニンはドーパミンの材料にもなります。ドーパミンはやる気を高めてくれるので、モチベーションが低下している人にもオススメのサプリメントとなります。

グルタミンは筋分解の際に一番使われるアミノ酸です。ですので筋分解の活発な筋トレ後などに、身体の外からグルタミン5g程度を摂取することで筋分解の抑制につながるのです。

ホスファチジルセリンは、筋分解時に関係するコルチゾールを抑える作用があります。よって筋分解の抑制効果に繋がります。トレーニング前に200g程度摂取するようにしましょう。

実際に食事でどのくらいのカロリーを摂取するかに関しては、最後のカロリー計算方法で紹介します。

減量中の筋トレ方法

減量中の筋トレ方法

減量中の筋トレは、増量期と同じ重量で筋トレを継続しましょう。

重量を減らしてしまうと筋分解が進んでしまうので、頑張って同じ重量を継続することが大事です。

ただ一般的に減量期の筋トレはパフォーマンスが低下しやすく、筋肉の回復力も低下しやすいです。

どうしてもキツイ場合はインターバルを増やし、重さやセット数は維持できるよう対処してみましょう。

オススメの筋トレメニューは以下の内容です。

  • ベンチプレス
  • ラットプルダウン
  • ダンベルカール
  • スクワット
  • デッドリフト

よくある減量期の間違い

急いで体重を落とそうとする

急いで体重を落とそうとする

急いで体重を落としたいという方や、過度な食事制限を行おうと考えている方は考えを改めましょう。

減量期は筋肉が非常に落ちやすい時期です。そのため、大幅なカロリー不足は体脂肪をもちろん落としますが、筋肉も大幅に減ってしまいます。

ノルウェーの研究によると、1週間に、体重の0.7%減量するペースが良いとされているそうです。

またゆっくり減らしていくことで、リバウンド防止にも繋がります。

減量期を行う期間の基準としては増量期の2倍の期間が望ましいと言われています。

有酸素運動で減量を行う

有酸素運動で減量を行う

確かに、有酸素運動は効果的に脂肪を落としてくれます。ただ一方で筋肉も落とします。

ただ痩せたいというダイエッターなら問題ないですが、筋肉もしっかり落とさず(あわよくば増量したい)、脂肪を落とすという目的であるなら、有酸素運動は逆効果です。

過去に、筋トレ開始後1ヶ月目で有酸素運動をバカみたいに行った自分は見事に筋肉も落ち、大変ショックを受けた記憶があります。。

同じような失敗をしないよう、自分の経験も参考になれば幸いです。

減量期のカロリー計算方法

減量期のカロリー計算方法

いよいよ、実際に減量期の摂取カロリーを決めていきます。

流れとしては、

  1. メンテナンスカロリーの計算
  2. 減量期はメンテナンスカロリーから-500kcal

1.メンテナンスカロリーの計算

メンテナンスカロリーとは、体重が増えも減りもしないカロリーのことです。いわば現状の体重を維持するためのカロリーということになります。

まずは自分のメンテナンスカロリーを知ることからスタートします。

メンテナンスカロリーの計算式は以下のようになっています。

メンテナンスカロリー = 基礎代謝量 × 運動強度依存定数A

「基礎代謝量」は、家に体組成計があればそちらを使用していただいて、なければジムに置いてあるのでジムで借りて計測してみましょう。

「運動強度依存定数A」は、以下の内容を確認してみてください。

参考:https://workout-science.com/cutting/

以下、事例となります。

基礎代謝量:1551kcal

運動強度依存定数A:1.550

 

1551kcal × 1.55 = 2404kcal(メンテナンスカロリー)

2.減量期はメンテナンスカロリーから-500kcal

このメンテナンスカロリーに対して、減量期の場合は500kcalを引きます。その数値が一日の目標摂取カロリーとなります。

先程の事例だと、

2404kcal(メンテナンスカロリー)− 500kcal = 1904kcal(一日の目標摂取カロリー)

となります。

ちなみに増量期の場合は、このメンテナンスカロリーに対して、逆に500kcal追加します。

PFCのバランスですが、減量期は以下の比率が良いでしょう。

  • P(タンパク質):25%
  • F(脂質):20%
  • C(炭水化物):55%

あとは、タンパク質は体重の2倍(g)を摂取するようにしましょう。高タンパクにすることで脂肪を落とし筋肉を落としにくくすることができます。

ただし、タンパク質の吸収率には限界があるので、1回の食事で20〜30gの摂取にしましょう。摂取後、3時間程度空けると良いでしょう。

まとめ

減量期まとめ

減量期においての、筋トレや食事方法について紹介してきました。ただ痩せるだけならもう少し単純ですが、今回は筋肉をいかに落とさずという部分が鍵だったので少し小難しくなってしまいました。

減量期は精神的にも体力的にもキツイ時があります。

体重がなかなか落ちない停滞期になったり、ストレスが溜まって我慢が限界になってくる日もやってきます。そういう時はチートデーとして、思いっきり食べましょう。

何が一番最悪の事態かと言うと「減量を継続できないこと」です。
途中でやめてしまえば減量することは不可能です。

1週間に1日程度のストレス発散できる日を敢えて用意しておくことで、最悪の事態からは逃れられるようにしておきましょう。

この記事を読む前よりも、少しでも理想の身体へ近づく知識にアップデートできていると嬉しいです。

ではまた。